AEMのバージョン履歴
目次
調査内容
1. AEMのバージョン履歴について、どの設定を見れば良いですか?
2. AEMのバージョン履歴は何世代まで保存されていますか?
調査結果
下記の場合、AEMでは、新しいバージョンが作成されます。
・ 自動生成:ページがアクティベートされる場合、新しいバージョンが作成されます。
⇒ Webコンソール設定あり、デフォルト値は True(AEM標準インストール)
⇒ 毎回ページアクティベートの時に、新しいバージョンが生成されます。
・ 手動作成:「バージョンを作成」機能より、新しいバージョンが作成されます。
⇒ 編集者の操作より、新しいバージョンが作成されます。
⇒ 操作しない限り、新しいバージョンが生成されません。
そして、バージョン履歴を管理する手段は、下記の二つ:
・ 自動パージ:新しいバージョンが作成された際、設定条件に満たす古いバージョン履歴が自動的にパージされます。
⇒ AEMの バージョンマネージャー機能 が有効になるのは前提条件です。
⇒ 上記(自動生成&手動作成)で、新しいバージョンが作成された際、パージされます。
⇒ 設定条件に満たす古いバージョン履歴が自動的にパージされます。
この機能の設定により、バージョン履歴が何世代まで残されることが制御できます。
・ 手動パージ:パージツールより、抽出したバージョン履歴がパージされます。
⇒ リポジトリのサイズを削減するため、古いバージョンを手動で削除する バージョンのパージツール が提供されています。
(一).バージョンマネージャー機能
AEMのバージョンマネージャー の設定により、ページ、アセットのバージョン管理が行われています。
- AEMの Webコンソール 画面を開きます
- 「 Version Manager 」とのキーワードで検索します。
- バージョンマネージャー ( Day CQ WCM Version Manager )の設定画面を開きます。
1 新しいバージョンが作成時の自動パージ設定
AEMのバージョン管理機能として、有効になる場合、新しいバージョンが作成された際、設定条件に満たす古いバージョンが自動的にパージされます。
1.1 Enable Purging (【自動パージ有効】 ブール値、デフォルト:false)
⇒ 新しいバージョンが作成された際、自動パージを有効にするかどうかを指定します。
⇒ デフォルト値がfalse、未変更の場合、以下の設定が効きません。
⇒ AEMバージョンの自動管理に、最も重要な設定です。
1.2 Purge Paths (【自動パージパス】 String、デフォルト:{"/content"})
⇒ 新しいバージョンが作成された際、バージョンをパージする パス を指定します。
⇒ 複数のパスの設定ができます。(例:ページ:/content/we-retail、アセット:/content/dam/we-retail)
1.3 Max Version Age (【最大保持日数】 整数、デフォルト:30)
⇒ 新しいバージョンが作成された際、バージョンパージで、設定した値(日数)より古いバージョンが削除されます。
⇒ この値が 1 未満の場合、バージョンの期間に基づいたパージは実行されません。
1.4 Max Number Versions (【最大保持個数】 整数、デフォルト:5)
⇒ 新しいバージョンが作成された際、バージョンパージで、n 番目に新しいバージョンより古いバージョンが削除されます。
⇒ この値が 1 未満の場合、バージョンの数に基づいたパージは実行されません。
1.5 Minimum Number Versions (【最小保持個数】 整数、デフォルト:0)
⇒ 新しいバージョンが作成された際、期間にかかわらず保持するバージョン数の最小数。
この値を 1 未満に設定すると、保持するバージョン数の最小数は設定されません。
2 アクティベートされた際、バージョンの自動作成設定
有効になる場合、ページがアクティベートされた際に、新しいバージョンが作成されます。
2.1 Create Version on Activation (ブール値、デフォルト:true)
⇒ ページがアクティベートされた際に、新しいバージョンを作成するかどうかを指定します。
⇒ デフォルト値がtrueのため、今現在、ページがアクティベートされた際に、新しいバージョンが作成されます。
⇒ Falseに変更した場合、以下の設定が効きません。
2.2 Implicit Versioning Paths (String、デフォルト:{"/"})
⇒ アクティベートされた際に、新しいバージョンを作成する パス を指定します。
⇒ 複数のパスの設定ができます。(例:ページ:/content/we-retail、アセット:/content/dam/we-retail)
a.新しいバージョンが作成時のパージ設定例(一)
バージョンマネージャー (Day CQ WCM Version Manager)の各項目は次のように設定されます。
既に5回バージョンが生成されたページに対して、当日( 12月1日 ) に、新しいバージョンが生成されています。 この状況になった場合、
①.Minimum Number Versions = 4 と設定されると、少なくとも、最新バージョンから、4 個が保持できます。
②.Max Version Age = 30 、Max Number Versions = 5 と設定されると、最新バージョンから、最大 5 個が許容されるうち、 3 個が過去 30 日以内に作成されたため、3 個のが保持できます。
上記①、②を纏めて、結果は次のようになります。
b.新しいバージョンが作成時のパージ設定例(二)
バージョンマネージャー (Day CQ WCM Version Manager)の各項目は次のように設定されます。
上記の例の(一)と同じ、既に5回バージョンが生成されたページに対して、当日( 12月1日 ) に、新しいバージョンが生成されています。 この状況になった場合、
①.Minimum Number Versions = 0 と設定されると、保持するバージョン数の最小数は設定されません。
②.Max Version Age = 60 、Max Number Versions = 5 と設定されると、過去 60 日以内に作成された 6 個のバージョンのうち、最大 5 個が許容されるため、5 個のバージョンが保持できます。
上記①、②を纏めて、結果は次のようになります。
(二). バージョンのパージツール
AEMのリポジトリ内のバージョン履歴に対して、さらに削減したい場合、バージョンのパージツール が利用されます。
下記のURLにアクセスすると、バージョンのパージツールの画面が開かれます。
http://[server]:[port]/etc/versioning/purge.html